1.偶然から生まれた発明
<望遠鏡の巻>
望遠鏡の発明は、オランダの眼鏡師が、老眼鏡に近眼鏡を偶然重ねたところ、遠くにある教会の塔が大きく見えたことにより生まれたそうです。
老眼鏡は凸レンズで、近眼鏡は凹レンズですね。この2種類のレンズを組み合わせて望遠鏡を作り、1608年に特許出願がされたそうです。
ガリレオ・ガリレイはこの発明を知って、自分で望遠鏡を作り、天体を観測し、多くの発見をしました。
<電子レンジの巻>
電子レンジの発明は、米国の会社レイセオンの研究者の偶然の出来事により生まれました。第2次大戦の終戦直後、レーダーの平和利用を研究していたときのことです。レーダーとは、マイクロ波を発生する磁電管(マグネトロン)を利用したものです。
研究員のパーシー・スペンサー博士が実験をしていると、ポケットにいれておいた棒型キャンディが溶けたことに気がつきました。
なぜだろうと思い、ポップコーンの素を磁電管のそばに置いてみました。
すると、ポップコーンの素ははじけ、ムクムクふくらんで、おいしそうなポップコーンができました。
こうして、マイクロ波のエネルギーが食物を加熱する性質を発見し、電子レンジの発明のもとになったのです。
<テフロン加工のフライパンの巻>
テフロン加工のフライパンは、フランス、デュポン社の研究員、ロイ・J・プランケットさんの偶然がもとで生まれました。
プランケットさんは、新しいフロン開発の為に、TFEガスを数本のボンベに入れ、ドライアイスで冷やし、その日の実験を終了しました。
翌日、そのボンベを使用しようとしたところ、TFEガスは出てこなく、ボンベの中には白いかたまりが出来ていました。ドライアイスによって適用な温度になり、適度な圧力が加わった為、このような新しい物質ができたのです。
この物質を分析すると、「薬品に強く、水により腐食しにくい」という特性があることがわかりました。そして、この物質を「テフロン」と名づけました。
テフロンのこの特性をフライパンに利用することで、こびりつかす、傷つきにくいフライパンが生まれたのです。
2.特許をめぐる戦いへ
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